🐧本日のお客様: NEC LaVie Hybrid ZERO HZ550/AAB
ご相談内容: 電源が落ちる等
Windowsは起動できるが電源が落ちたり(電源断).. ブルースクリーン(BSOD)発症したり初動確認時は最早、安定していない状況でした
🩺💻初期診断
🐧バッテリー健康度数262%当初、バッテリーが全然持たず、電源アダプターを接続していないと動作しない為、バッテリーが原因かも?? とのご申告でした
バッテリー健康度数262%? 数値確認ではフル充電容量が設計容量値を大きく上回っております
充電能力もございません 劣化具合は限界突破で管理機能も故障しておりました。
(キャリブレーション数値が正常な場合、推奨交換境界度数は80%が目安です)
案件の多い当シリーズのバッテリー交換についてはさておき...
💻真の故障原因はSSDの異常動作だった
🐧さて、これまでの診断OSではWindowsの動作に不安定さはございませんでした。 ..ということは 原因は他にございます メモリ? メインボード? SSD?
高負荷検査(SSD以外 / 60min.)に不安定さは見受けられませんSMART(メーカー基準値)は正常と表示。
ところが..
本来、シーケンシャルリード520~550MB/sのSATA-SSDです..
ベンチマーカーならピンッとクると思います! 平均値が1/3以下の速度。遅い。とても怪しい。 (ランダムの方が超えている まるでOPTANEみたいや~)
はい、本来、正常な同型SSDのシーケンシャルリードはこちらです↓
さて、もっとディープに検査をしてみまSHOW.
🐯これには深ーい谷(訳)がR。
グラフにしてみると数箇所の深ーい谷が存在します
このバッドセクター発展寸前の谷が平均シーケンシャル速度を低下させている訳です。
ちなみに不良セクター検知数がゼロの為、自己診断機能(S・M・A・R・T)では正常と表示されます。 ※不良セクター = 読み書き不能になったセクター
勿論、深ーい赤点の"セクター不良もどき"は不良として認識していない為、回復処理(回避)処理されず、読み込みたいファイルには頑張ってアクセスを続けます。
やがて読み込みに失敗 → SSDが活動限界を迎え → 電源断.. BSOD.. を発症していたようです。当セクター不良もどき数は今後、アクセスし続けると増加していくかもしれません。ウッ。
上記の破線。お尻で切れているのは活動停止した箇所です。
これまで多くの故障したSSDを拝見する限り、活動限界を迎えた瞬間は
熱暴走を発症し70℃台後半から80℃前後に達していることがあります。
これはコントローラー内で設定されている警告温度を超えて臨界温度に達し強制的に
活動停止させていることもうかがえます。これを エヴァンゲリオン破線 と呼びます。
という訳で安定しない故障原因はSSDの異常動作だった訳です
💻オペ開始👩🔧
🧘🏻♀️OSデータ環境今のまま SSD交換 & 大容量化 バッテリー交換 クリーニングの巻空き容量に余裕がうまれ、速度も右が正常です。
コントローラーやDRAMキャッシュの進化でしょうか。。同容量NANDの寿命が減っても昨今のSSD(SATA)は速いですね。ランダムは400MB/sクラスですし、250GBのSSDは一昔前なら書き込み速度が半分でした。※NAND MLC → TLC
🐑多少のシステム破損がありましたが修復してWindows動作も良好です
起動状態から恐らくデータも助かっていると思われます。
※当店ではプライバシー管理上、ファイルの開封確認等、一切データには触れません
修理完了後にご自身で確認をお願いしております。何卒ご了承くださいませ。
⚡️バッテリー交換修理後はキャリブレーション推奨
当店でお見受けするかぎり『 The セクター不良もどき』だったご相談は 2018年ごろより増加傾向です。また2018年頃のメーカーPC、NVMe(OEM)は放熱シートなどの施しが無く放熱効果が希薄な気がします。
SSDの自己診断機能(S・M・A・R・T)は正常にもかかわらず、引っかかるような動作やフリーズ現象、とあるファイルにアクセスすると待機アイコンが止まらなくなる等は『 The セクター不良もどき』かもしれませんので闇雲にアクセスせず、まずは検査をお勧めいたします。
enjoy!

